邦画『いま、会いにゆきます』

邦画『いま、会いにゆきます』は、2004年10月に全国東宝系にて公開されました。興行収入は48億円を記録し、同年5月に公開され大ヒットした「世界の中心で、愛を叫ぶ」の85億円に次ぐ好成績となりました。原作は、「ただ、君を愛してる」や「そのときは彼によろしく」なども映画化された作家、市川拓司による同名の小説で、2003年に刊行されています。また、2005年にはTBS系列の日曜劇場でドラマ版が放映されました。病死した妻が生前の約束どおり、一年後の雨の季節に夫と息子の前に現れる、という恋愛ファンタジーです。映画では、妻の澪役を竹内結子、夫の巧役を中村獅童が演じており、二人はのちに私生活でも結婚を発表し話題となりました。物語は巧と澪の息子・佑司が、18際の誕生日を迎える場面から始まります。学校へ向かう途中に彼は、12年前に起きた”6週間の奇蹟”を思い出します。当時、巧と佑司は澪を亡くしてから慎ましく暮らしていました。夏のある雨の日、「一年たったら、雨の季節に又戻ってくるから」という言葉どおり、死んだはずの澪が二人の前に現れます。喜ぶ佑司と戸惑う巧ですが、澪は生前の記憶をなくしていました。何もかもを忘れている澪には、自分が1年前に死んだということは内緒にしておこうと二人は約束し、3人での暮らしが始まりました。ある日、澪は自分の日記帳を見つけた澪は真実を知り、雨の季節が終われば去らなければいけないことを知ってしまいます。そして澪は、自分がいなくなったあとの二人のために、いろんな準備を始めるのでした。夫婦愛、親子愛、時間の大切さを丁寧に描いた作品です。